もう一つの「KAGEROU」
# メニューの表示 @include('inc_bbsmenu-pc.php'); ?>
1.[蜻蛉] 芸能人としての自分に限界を感じたある青年。 そこに黒尽くめの服を着た編集者を名乗る男から声がかかる。 本を出したくはないか? 作家として人生をやり直してみないか? −−でも僕には文才がありません。 才能とは持って生まれるものでも努力で育まれるものでもない。 才能はね、作れるんだよ。 虚構を作り出す出版の世界では、才能すら人の手で作り出せるんだ。 −−どうやって? 僕に作品など書けるわけがない。 . . 俳優は書かれたものを覚えればいいけど、自分で書くなんてとても。 本当に君が作品を書く必要はない。 近年、受賞者が出ていない文学賞がある。そこに名前だけ貸してくれ。 受賞発表までは君の本名を。受賞してからは君の芸名を。 謎の契約を結んだ2人のシナリオはトントン拍子に進んでいく。 前評判だけで飛ぶように売れる本。 出版社には金が、 青年にはベストセラー作家の名声が授けられた。 しかしこの企みはここからが本番だったのだ。 偽りの「才能」はやがて出来レースの噂を呼び 駄作の烙印を押され、 一時のKAGEROUのような名声に酔っていた青年は一気に地に落とされる。 彼の手には何も残らなかった。 俳優としての人生も。 作家としての地位も。 ただ汚名と後悔だけが心を蝕み続ける。 あたりに不気味な高笑いが響く。 一体、黒尽くめの男は本当の編集者だったのか、それとも悪魔だったのか。 確かなことは唯一つ。 彼が貶めるのに成功したもの、人間世界の美しい創造物の一つ、 その名は「文学」・・・。 01/03 10:10 DoCoMo
スレッドに戻る
トップページ
表示:
ツリー
スレッド
トピック
新規投稿
記事検索
友達に教える
戻る
管理者にメール
マニュアル
管理画面
レンタル掲示板イーボ
ebo.jp