中原中也-初期詩篇
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8.[名無しさん] 〜都会の夏の夜〜
月は空にメダルのやうに、
街角に建物はオルガンのやうに、
遊びつかれた男どち唱ひながらに帰ってゆく。
――イカムネ・カラアがまがつてゐる――
そのくちびる脣(くちびる)はひらききつて
その心は何か悲しい。
頭が暗い土塊になつて、
ただもうラアラア唱つてゆくのだ。
商用のことや祖先のことや
忘れてゐるといふではないが、
都会の夏の夜の更(ふけ)――
死んだ火薬と深くして
眼に外燈の滲みいれば
ただただもうラアラア唱つてゆくのだ。 09/28 18:52 au
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